こんにちは
神奈川大学合気道部
3年の林修慶です。
誰でも何かをやるときには目的をもってやることと思います。
しかしその目的が時として思わぬ障害となってしまうようです。
中国は武道がとても盛んな国です。
なかには武道を自分のビジネスとしている人までいます。つまり武道のプロフェッショナルです。
武道を自分が食べていくための手段としている以上は、それに見合う技術が必要です。そのためには当然日々の稽古が欠かせません。
それに対して、武道をビジネスとしない人、つまり趣味として嗜んでいるアマチュアがいます。
この人たちは自分が食べていくための手段としては武道とは別にあります。それゆえ、高い技術は必要なく、日々の稽古もそれほど大事ではありません。
しかし、両者を比べたときにある部分で意外な差が見られるようです。
それは、両者ののびしろとモチベーションです。
飽くまで一般的な話ですが、アマチュアの方がのびしろが大きく、モチベーションが高いようです。
その理由は、武道を両者がどう捉えているか。もっと言えば目的にしているかどうかです。
プロは当然仕事なわけで気分が乗る日も乗らない日も同じ稽古を重ね、オフの日はせいぜい勘が鈍らない程度のトレーニングをし、アマは仕事がない日や空いた時間を使って稽古に打ち込み、気分が乗らない日に稽古することは十分条件ではあっても必要条件ではありません。
プロは武道をやることに対して明確な目的を持ち、アマは目的がないわけです。
要するに、この例で言えば「武道をやる人としての質」という面を見れば、目的がその人の向上を阻害してしまうのです。
しいて「何のために武道をやるのですか。」と聞かれたら「それは、やりたいからです。」と答えられるのが望ましいそうです。行為の先に目的があるのではなく、行為自体が目的なわけです。
なるほど意味深長な理屈だなと思いました。
この話は先輩から聞いた話です。
本人は武道に関してこのように話してくれました。
「やることに意味がある。なぜやるか(目的)を求めたらその人は武道をやる上ではもう終わっている。」
僕はこの話を武道の話で終わらせるのはもったいないと思います。
自分が将来何の仕事をしたいのか。お金を稼ぐためというのでは実に寂しい。
「やりたい」という魅力を最大限に大切にして自分が打ち込んでいることや職業を考えている今日この頃です。
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